フリーソーメンとは?

フリーソーメンの理念:あまねく世界を、ソーメンで支配する。

 環境破壊、戦争、飢餓…
 グローバル企業が跋扈する現代の国際社会が破滅への一途を歩んでいることは、もはや明白です。この現状を打破し、飢えや苦しみの無い平和な世界を築くためには、もはや世界政府による統治以外にあり得ません。

 その統治の方法として最も有効であると我々が提唱するものが、そう、ソーメンです。
 ソーメンには人々を支配する力があります。
 暑い日差しの中、氷水で冷えたつるつるのソーメンを差し出されたら、もはやそれにすがらざるを得ないでしょう。それがソーメンの魔力であり、我々の世界支配への希望の光なのです。

 世界を征服するために、暑さと飢えに苦しむ民たちに無料(フリー)でソーメンを差し伸べる、それが我々フリーソーメンの使命です。

3つの鉄の掟

汝、己の懐を顧みずソーメンを分け与えよ

 飢えた民たちにソーメンを差し伸べる際、その対価として金銭を受け取ることは最も犯してはならない禁忌です。ソーメンに対して金銭を求めたものはもはやフリーソーメンのメンバーではありません。ソーメン屋です。

見知らぬ人にこそソーメンを分け与えよ

 仲間内だけでソーメンを啜っていたのでは世界を支配することは出来ません。それはもうただのソーメンの会です。なるべく人通りの多い場所を選んでソーメンを行い、通りすがりの見知らぬ人々にめんつゆの紙コップを差し出し、支配しましょう。

怒られたら素直に謝る。

 世界を幸福に導くための活動とはいえ、外でソーメンを行うとなぜか怒られる可能性がまれにあります。よく意味が分かりませんが、「盗人にも三分の理」というように、ソーメンを止めようとするものにもそれなりの理由があるものです。場合によっては引き上げる必要もありますがまずは穏便に、申し訳なさを前面に押し出しながら真摯に相手の話に耳を傾けましょう。(頭は下げるだけならタダです。)

ソーメンに群がる飢えた民たち

実践方法

暑い時は脱ごう

1. 準備

 屋外で火を使うと怒られる確率が2.5倍(当社比)に増すので、家で作って外で食べる方式が推奨されます。普通のソーメンの材料に加え、ちゃぶ台、ソーメンを運ぶ容器、氷を保存するクーラーボックス(発泡スチロールでも可)を用意しましょう。
大量の麺を一人で茹でると時間がかかり、徐々にやめたくなってくるので、数人で協力して分担しながら麺を茹で、洗い、容器に入れましょう。  ここを参考にTシャツを黒覆面にすると秘密結社感が上がりますが、外でやると熱中症の確率が4.5倍、怒られる確率が15倍(当社比)に増します。

ぼかしを赤っぽくすると、密着警察24時みたいになります。

2. 実行

 ソーメンがゆであがったら、いよいよフリーソーメンの実行です。事前に知り合いを呼んでおくと寂しくなりませんが、人混みの中独りで行うフリーソーメンもまた独特の感慨があって良い、との説もあります。多くの飢えた人々にソーメンを差し出せるよう、めんつゆは多めに用意しておくと良いでしょう。はしゃぎすぎて必要以上に人に迷惑をかけないよう、淡々とソーメンを展開するのが定石です。

3. 片付け

 立つ鳥跡を濁さず。やがては世界を支配するフリーソーメンのイメージをクリーンに保つためにも、あまり長居しすぎず、片付けには力を惜しまないようにしましょう。花見の後のように散らかり放題では、やがてフリーソーメン禁止の看板が立つことになります。世界征服戦略の弊害とならないよう、危険因子は容赦なく排除しましょう。